こんにちは。
すまいる歯科 院長 渡辺です。
すまいるに通っているお子さんには必ず、キシリトールをお勧めしていますが、
その際、お母さんからよくある質問に
「歯みがきの後に、キシリトール食べても虫歯になりませんか?」
「寝る前に食べても虫歯は大丈夫ですか?」
実はこの質問は非常に回答に困る質問です。
むかし、歯科医師になりたての頃の私は、この質問をされると
「うっ・・・」
言葉に詰まったことがあるのを覚えています。
当然、現在でははっきりとした回答をしています。
では正解は・・・ じゃがじゃがじゃがじゃが じゃがじゃがじゃがじゃが ♪ バン!
「ちゃんとしたメーカー(?)のキシリトールなら大丈夫!!」ということです。
クレームを言われそうなので、その理由を書きますが、
まず、なぜキシリトールが虫歯にならないかは以前、紹介したことがあります。
- キシリトールを取り込んだむし歯菌は歯を溶かす酸を作ることができなくなる。
- キシリトールの甘味により、唾液腺が刺激されて、唾液が多く出てくる。それにより、食べかす、細菌が洗い流される。また酸は中和される
また、新説ですが
3.キシリトールを長く取り続けると(1年以上)、虫歯の菌がだんだん、酸を作りにくい菌に変わっていく(菌交代現象といいます) ・・・この説にはまだまだ議論の余地があるみたいですが・・・
これらの理由でキシリトールはむし歯になりません
ここで注意が必要なのは、キシリトールガム、タブレットの中にはキシリトール以外の炭水化物が含まれているということです。
炭水化物はいわば糖質のことで、普通の砂糖や、キシリトール、ダイエット用の合成甘味料も含まれます。
昔、キシリトールが出はじめたころは、キシリトールガムのパッケージの裏側の成分表で
炭水化物 〇〇g キシリトール 〇〇g をよくみて、キシリトールが炭水化物中に50%以上のものじゃないと効果が無いといわれていました。
たとえば炭水化物が50g入っているガムならば、25g以上キシリトールが入ってなければ効果が無いばかりか、残りの25gの得体のしれない糖分によって虫歯になるかもしれないということです。
せっかく、キシリトールを摂ってもキシリトール以外の糖分のせいで、むし歯菌が酸を作ってしまっては意味がありません。
でも今は
現在、大手メーカーから市販されている製品はその点が改良されています。
たとえば、歯科医院でしか買えませんが98%がキシリトールのガム
(炭水化物100%をキシリトールというのは不可能なんです)
ロッテのキシリトールガム →
逆にキシリトールは33%しか入っていませんが、
残りの67%はむし歯にならない成分、さらには再石灰化を
促す成分が入っているガムもあります。
← リカルデント のキシリトールガム
すまいるスタッフお勧めのガムです。
(アスパルテームが含まれているのでフェニルケトン尿症の方、及び体質が合わない方は避けたほうがよいとされています。)
これらの製品にもおそらくはむし歯菌が酸を作る元となる炭水化物は含まれているかと思いますが、
その量が非常に微量であるためか
これらの製品は、「食べてから30分以内に歯垢の pH を 5.7 以下に低下させない(むし歯にさせない)」の認定を受けていたり、特定保健用食品として認可されています。また、最初から歯磨き後のご褒美にあげてくださいと書いてある製品もあります。(ハキラとか)
なので、ロッテやリカルデントなどのようなメーカーの製品であれば、歯みがきの後に食べても問題ないと
言えるわけです。
ただ、大手メーカーから出ている製品の中にはびみょうなやつも・・・
そもそも、寝る前にガムを食べるのは器官を詰まらす恐れがあるので、やめておいたほうがいいかと思います。
byすまいる総合歯科 院長 渡辺政継 愛媛県 松山市 近郊エミフル1Fです。