こんばんは。
すまいる歯科 院長ワタナベです。
今日は7年も前に、インプラント手術をさせていただいた患者さんの経過観察で大阪にきています。
7年間何事もなく、無事に噛めているので安心しました。
時間ができたのでブログの更新することにしました。
歯を抜いたあとの痛みを少しでも抑える方法についてご説明させていただきます
歯を抜いたり、歯の神経を触る治療、歯ぐきを切ったりする治療をすると、
麻酔が切れたあとに痛みが出ることが多いのですが、
患者さんの中には痛み止めを少しでも飲みたくない方がいらっしゃいます。
そういった方に多いのですが、弱い痛みのときは我慢して、痛みが強くなって初めて
痛み止めを飲まれます。
しかしこの飲み方は、生理学から考えると痛み止めの飲み方としてはよくない飲み方です。
ここからはちょっと難しくなります。
なので先に結論を書きますと、
麻酔後に歯が痛むと思われる治療をされる場合は、治療前もしくは治療直後に痛み止めを飲まれたほうが、痛みの続く時間(日数)が短くなります。
痛み止めを先に飲むんだから痛みにくいのは当たり前じゃないかと思う方もいらっしゃると思いますが、そうではなく、
たとえば同じ量の痛み止めを飲むとしても、
痛みが出てから痛み止めを飲んだのではその後4日間痛みが続くとしたら、
治療前に痛み止めを飲んだら2日間で痛みが治まる
そういった意味です
その理由 (理系の人でないと難しいかもしれません)
1.体が傷つくと、その後その周囲の細胞から「アラキドン酸」がでてきます。
↓
2.「アラキドン酸」はある「酵素」によって「プロスタグランジン」に変化します。
↓
3.「プロスタグランジン」が痛みを引き起こします。
↓
4.増えた「プロスタグランジン」はさらに2の「アラキドン酸」を増やし、1→→4の反応がどんどん
悪循環していきます。
痛み止めは2に働きます、なのですこしでも早く痛み止めを飲んでいただいて、この悪循環にストップをかけてほしいのです。
たとえば歯を抜くと、「プロスタグランジン」は歯周組織で急速に増加し始め、3ー5時間後にピークに達します。一度「プロスタグランジン」が増えてしまうと、痛みの反応はどんどん進んでいくので、痛みが引きにくくなります。
そんな時、たとえ痛みがなくても痛み止めを先に飲んでいれば、上のような「プロスタグランジン」が
できにくくなるので痛みが長続きしなくなります。
女性であれば生理痛の痛み同じことがいえます。
経験則でなんとなく、知ってた方もいるかもしれませんね。
まあ、男性の私が言うのも変ですが・・・
byすまいる総合歯科 院長 渡辺政継 愛媛県 松山市 近郊エミフル1Fです。