こんにちは。
ご経験ある方もいらっしゃると思います。
冷たいものがしみたので、歯医者さんに行ったのに虫歯は無い。
そしてついた診断名が知覚過敏。
とくにこれといった治療はせずに治療終了。
なにか釈然とせずに歯科医院をあとにした・・・。
最近よくCMでも「知覚過敏」という言葉を聞きます。
虫歯でないのに歯がしみる状態をいうのですがこれはなぜかについてご説明させていただきます
まず歯がしみる原理についてご説明させていたできます。
歯には表面から「エナメル質」「象牙質」「歯髄」といった構造になります。
「エナメル質」は水晶のような硬い結晶からできていて、外からの刺激から、歯を守る役割を担っています。 ちなみに体の中でもっとも硬い部分です。
そのエナメル質の下に「象牙質」とよばれる構造があります。
この「象牙質」が歯がしみるのと深い関係があります。
象牙質はエナメル質よりも柔らかいのですが、骨よりは硬くできています。
しかし、象牙質は硬いことは硬いのですが、象牙細管とよばれる、細いストローのような管からできているので、ある意味スカスカの状態です。
その管を通じて刺激が歯の神経である「歯髄」に伝わって、痛みを出します。
その管の中を刺激がどう伝わるかは実際には正確なことはまだわかっていません。
私が11年前に歯科大学を卒業した時点では「動水力学説」といった説でほぼ間違いないだろうとなっていましたが、今の時代まじめにこの研究をする方はほとんどいらっしゃられない(研究してもあまり役に立ちそうにないので研究費がでないと思う)ので、たぶん何も進展していないと思います。
本来、象牙質はエナメル質によって覆われているので、しみたりすることはないのですが
むし歯でエナメル質に穴が開いたり、歯周病で歯ぐきがやせて象牙質が外に出てきたりすると
「冷たいもの」「甘いもの」といった刺激で象牙質の管を通じて歯の神経に刺激が伝わって
しみたりするわけです。
むし歯でないのにしみる「知覚過敏」の治療法としては
1、シュミテクト といった知覚過敏用の歯磨き粉を使う。
2.歯科医院で葉の表面をコーティングしてもらう
といった方法となります。
また、歯周病で歯茎が痩せてしみる場合は、歯周病の進行を止めるために
歯石取りをします。ただ、歯石を取った後に一時的にしみが強くなることが多いです。
これは歯周病の改善のためには仕方がないことです。最終的には改善しますよ。
長くなりました・・・
診療中、マイナーな質問でもお答えしますのでの、日々の生活の中で何か気になることがあれば
気軽にご質問ください。
by すまいる総合歯科 院長 渡辺政継 愛媛県 松山市 近郊エミフル1Fです。