なぜ歯医者は治療期間が長いのか?
「健康保険制度」面からの理由です。
患者さんが加入されている健康保険では通常、 治療費の3割を患者さんから直接いただき、
残りの7割を健康保険の支払基金というところから頂きます。
その7割を頂くためには適正な治療が行われているかの審査があるのですが
その際、一度に多くの治療をしていたら、なんと!治療費が認められません。
具体的には
例えば一度の通院で歯石取りができる歯の本数が決まっています。
だから一度に全部の歯の歯石取りをしようと思っても、保険では治療費が認められないので
できないということになります。
他には治療期間とは関係ありませんが、一度に出せる薬の数にも制限があります。
痛みが長引きそうだから多めにお薬を出すと、審査でお薬代が認められないこともあります。
その場合の薬代はクリニック負担となります・・・
患者さんには不便を感じさせてしまうことがあるのも事実ですが、
これらはその時代、その時代で有識者方の医学的な見地から考えられた制度で、私たち歯科医師は
その制度を納得した上で、国と契約を結んでおりますので厳守しないといけません。
もしこの審査がなければ、過剰な医療がはびこり、国の医療費も切迫してしまいます。
そのつけは私たち国民の税金に回ってくるかもしれません。
治療期間が長くなるのには、医学面、制度面いろいろな理由があります。